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27−絵本のイラストレーション

私が絵本に興味を持ったのは、絵本はことばとイラストレーションが織りなす重層的な空間であることだ。複数のページがもたらす独特の時間と空間の表現に惹かれる。次の画面があることを前提にした構成と展開は、一枚の絵と異なり一冊全体で構想される。テキス...
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久しぶりの講義–2

武蔵美での3回の講義を終えた。翌日は板橋区立美術館ではじまったボローニャ絵本原画展に出かけたが、展示を観ながら講義の後に書いてもらったコメントと合わせて考えさせられることが多かった。 私は〈グラフィックアーツ専攻〉には、絵本の表現に関心を持...
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久しぶりの講義

久しぶりに武蔵美の学生たちを前に講義を行なった。グラフィックアーツ専攻の2年生を対象にしたものだ。 今年の4月に〈版画専攻〉は〈グラフィックアーツ専攻〉に名称を変更した。これまでも版画を学びながら、アートブックや絵本、マンガなどに発展させる...
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26-柏木博さんのこと

柏木博さんが亡くなって1年が過ぎた。このほど刊行された『美史研ジャーナル』18号を読みながら柏木さんの存在の大きさをあらためて感じている。 『美史研ジャーナル』は、武蔵野美術大学 美学美術史研究室が発行する定期刊行誌で、18号には柏木さんを...
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入学式のころになると

4月になると入学式や入社式など新しい年度がはじまる。入学式のころを迎えると身も心も引き締まる思いがする。私にとって、何十年と経験した入学式には特別の感覚があり、朝家を出るときから独特の緊張感を持っていた。卒業式で1年をリセットし、入学式でリ...
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節分から立春へ

今日は立春、暦の上では春の訪れであり立夏までが春ということになる。 この時期は日本海側では大雪になることもあり、まだまだ春は遠いと感じることが多い。昨日の節分も風が強くて寒かった。豆まきには北風の強い寒い日の方がピンとくるが、昨晩の寒さから...
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お雑煮 食と土地の文化

わが家のお雑煮は結婚して以来〈ブリ雑煮〉と決まっている。最初に作ってもらったお雑煮が〈ブリ雑煮〉で、それ以来50年続いている。 妻が博多の出身ということもあって、自然と博多の雑煮になったのだが、娘のところでも〈ブリ雑煮〉だそうだ。夫は東京の...
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ボイトレ・クラブ

今年最後のボイトレ・クラブに出かけた。ボイトレはボイス・トレーニングの略で、声のトレーニングのためのクラブである。 会員は30名ほどで、いつも20名ほどが参加している。高齢の方が多いが、地域の合唱団に所属している人から発声を楽しむ人など目的...
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深まる秋に想うこと

銀杏が地面に落ちているの見ると秋の深まりを感じる。近くの神社の参道には、いつもは足の踏み場もないくらい銀杏が落ちているのに、今年はとても少ない。 見上げると何本かのイチョウが剪定されていて、わずかな枝葉しか残っていない。2月ごろ確かに大掛か...
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25−芸術性と複製性のはざまで−2
町田隆要の画帖

町田隆要の孫にあたる加藤静子さんにお会いすることができた。以前、町田のポスターについて紹介したことがきっかけになった。新宿百人町にある自宅は47年前に訪ねた同じ場所だったが、現在はマンションになっている。駅からの町並みはすっかり変わっている...