大谷効果もあり、メジャーリーグの野球場がテレビに映し出される機会が増えた。地域や球団ごとに特徴があり、いずれもボールパークと呼ぶに相応しい雰囲気を感じとることができる。比べても仕方がないかもしれないが、日本の野球場はどこか泥臭く洗練されているとはいいがたい。それもまた日本のプロ野球らしさなのかもしれないが、野球を楽しむ文化の違いだろうか。
しばらく日本のプロ野球をテレビで観ることはなかったのだが、今年は西武ライオンズが頑張っていることもあり、ときどき覗いてみる。ただ、広告看板がいたる所にあるのは気になってしまう。テレビに映し出されるバッターの背後、バックネット側には、幾つもの広告看板が占有し画面の半分近くを占めている。しかもデジタルで入れ替わる。バッターの動作に集中するというよりは、広告を見せられている気持ちになってくる。広告収入が大きいことは分かるが、たまらずチャンネルを切り替えてしまう。
清原が活躍していたころ、西武球場に家族で昼間のゲームにときどき出かけていた。まだドームはなく、外野には芝生席があり開放的で気持ちのいい球場だった。春から夏にかけて、新緑、桜、周辺のさまざまな木々の緑を楽しめた。球場に出かけることは、野球観戦に付随した楽しみも大きかったように思う。
所沢に新しい球場ができたとき、家族で楽しめるようにと、広告看板を控えめにしたと聞いていた。フェンスもすっきりしていた。懐かしいだけかもしれないが、テレビに映し出される光景になかなか馴染めないでいる。