定期的にとはいかないが、いま考えていること、かつての仕事などを振り返りながらエッセーを掲載していきたい。時間軸はランダムになるであろうし、ときには一つのテーマで続けていくこともあるかもしれない。
だるま市
久米水天宮のだるま市に出かけた。ウオーキングの途中いつも立ち寄る境内は、いつもと違った雰囲気に包まれている。だるまを売る露店が並び、参道とそこに通じる緩やかな坂道には屋台もずらりと並び、大勢の人で賑わっている。 屋台で売られているのは、たこ...
35-つつがなく過ごした1年
ウオーキングの途中に立ち寄る神社の境内も、すっかり冬景色だ。雑木林は落ち葉で覆われているが、時折北風で舞っている。四季折々、異なる陽射しに映える景色を愉しめることは本当に幸せだと思う。 神社のお堂も、時を経ながらわずかだが変化していく。人為...
34-印刷技術から見る書物・絵本のイラストレーション
●書物や絵本は、印刷され製本することによって成り立っているが、イラストレーションについては、印刷によって生じる表現であることが強く意識されることはあまりない。特に今日の絵本ではまず原画ありきで、細部や色彩の正確な複製、再現を整版と印刷技術に...
捨てられない、でも捨てなければ
本格的に家の中を片づけないと、と思っているが、いざ始めようとするとどこから手を付けていいのか途方に暮れる。確かに無くても構わないものはたくさんある。だからといってまったく必要がない訳でもない。それぞれに歴史と思い出がある。 どこまで目をつむ...
33-ワークショップを思い出す
安曇野で私と一緒にワークショップを行っていた卒業生が、当時の活動を振り返り先月から〈note〉で紹介している。10年以上も前になるが、読みながら情景が頭に浮かび懐かしく思い出している。 ワークショップは授業の一環として行われ、知識として理解...
32-ボローニャ絵本原画展と表現技法
板橋区立美術館で開催中のボローニャ絵本原画展を観てきた。ここのところ、印刷とイラストレーションについて書いてきたこともあり、今回は最近の傾向を含め表現技法と技術に注目してみた。 デジタル化が一般化し、インクジェット・プリントで仕上げた作品も...
31-イラストレーションとグラフィック表現
東京オペラシティー・ギャラリーで開催されていた宇野亜喜良展が終了した。会場の混雑ぶりから、相当数の来館者があったのだろう。壁面を天井までうめるほどの空間もあり、膨大な展示作品に圧倒された。今なお制作を続ける情熱もそうだが、表現の多彩さに驚嘆...
30–イラストレーションの表現性を振り返る-特別講義から
先日武蔵美グラフィックアーツ専攻の学生に「書物とイラストレーション」「印刷とグラフィックアート・版画」をテーマに講義を行なった。今年は1年生が対象ということで、どのような内容が適切なのか、どう組み立てるか、焦点をどこに合わせるか悩んだ。これ...
大阪の街を歩く
先日久しぶりに大阪の街を散策した。心斎橋筋から戎橋筋まで、これといった目的もなく歩いたのは何年ぶりだろうか。これまでも大阪の街中に出かけることはあっても、ほとんどが仕事絡みだった。息子が大阪の会社に移ることになり、新居を訪ねがてらの旅で1日...
29– アウトプットとインプット
昨年9月から再開した研究会が先日4回目を終えた。参加者は7~8名ほどだが、私にとっては想定していなかった収穫があった。参加者からの希望もあり、これまで私が話してきたテーマを4回に分けて講義した。イメージによるコミュニケーションとイメージはど...