久米水天宮のだるま市に出かけた。ウオーキングの途中いつも立ち寄る境内は、いつもと違った雰囲気に包まれている。だるまを売る露店が並び、参道とそこに通じる緩やかな坂道には屋台もずらりと並び、大勢の人で賑わっている。
屋台で売られているのは、たこ焼きやイカ焼き、リンゴ飴など、子どものころから目にしてきた定番のものばかりだ。プラスチックのお面が時代を反映しているくらいで、何十年経っても変わらないのが面白い。
近所の子どもたちだろうか、数人で連れ立って屋台を巡っている光景が懐かしい。それぞれのかたまりは年格好も違うが、屋台の前ではみんな嬉々として戯れている。年明けのだるま市を毎年楽しみにしているのだろう。地元にこのような場所があることは、本当に幸せだと思う。
水天宮の近くに住むようになってちょうど30年になる。近所の人に教えられて毎年出かけるようになったが、埼玉県内でも名が通るだるま市だそうだ。年明けのだるま市は日本中で開催され、高崎のだるま市や深大寺のだるま市は有名だが、歩いていけるところにだるま市があるのは嬉しい。
今年も賑わっていたが、コロナ禍前と比べると屋台の数は随分減っている。参拝のために参道に並ぶ列も以前は100メートル以上あったときもある。待ち時間を気にしていたが、今年はそんなこともない。楽ではあるが、少し寂しい気もする。
いつものように、小さなだるまを買い求め1年の無事を祈願した。毎年繰り返すことであっても、大切な節目になっている。今年のおみくじは大吉だった。