寒さの感じ方

寒さが一段と厳しくなった。一ヶ月ほど前には、季節外れの夏日があったことを思うと肌に刺さるような風の冷たさが応える。

 12月はじめに網走に出かけていたが、感覚的には帰ってからの方が寒いと感じてしまう。

 網走の屋外は-7°くらいだったが、屋内はどこに行っても暖かい。厳しく長い冬を過ごすために暖房は欠かせないが、快適に過ごすための考え方も違うのだろう。外に出ない限り寒さを感じることがない。外出する際もダウンコートを着ればほとんど問題ない。三日間苦になることもなかった。

 12月に出かけたのははじめてで、前回の2020年2月のように網走には何回か2月に出かけている。朝晩の気温が-20度のときもあったが、室内の暖かさは変わらない。-20度はさすがに厳しいが、外を歩いていても顔に冷気を感じるだけで、10分程度なら気にならない。もっとも吹雪いているときは、とんでもない光景になるらしいが…。

 わが家では、部屋の中で過ごしていれば問題ないが、廊下、階段、玄関と移動するたびに寒い。ちょっと玄関から出るときでも、いちいちダウンコートを着ることはない。朝起きたときから「寒い」を何回繰り返すことか。風の強いときは一層冷たさを感じる。

 網走では「寒い」ということばが1、2回出る程度だったことを思えば、寒さの感じ方は気温だけではなさそうだ。中途半端に古い日本の木造住宅は、真夏や真冬は決して過ごしやすいとはいえない。

 寒さの感じ方は、生活空間と暮らし方で異なってくるのだと思う。せめて暮らし方だけでも工夫する必要がありそうだ。