節分から立春へ

今日は立春、暦の上では春の訪れであり立夏までが春ということになる。
 この時期は日本海側では大雪になることもあり、まだまだ春は遠いと感じることが多い。昨日の節分も風が強くて寒かった。豆まきには北風の強い寒い日の方がピンとくるが、昨晩の寒さからは立春を迎えるといった気分ではなかった。ところが今日は一転して風もなく穏やかだ。これだけ暖かさを感じると立春もなるほどと思う。

 節分はもともと立春、立夏、立秋、立冬の前日を表す季節の変わり目を指す呼称だ。それが立春の前日が強調されさまざまな行事が行なわれるようになった。
 旧暦では立春が元日にあたり、節分は新年、新春を迎える節目になる。邪気を祓い無病息災を願うのは現在の大晦日と同じだろう。
 今年ならもっとも祓いたい邪気は新型コロナウイルスだろうか。不安定な世界の情勢も気になる。もっとも邪気は外の世界だけではない。誰もが内なる邪気を鎮めることができれば、安寧な暮らしは訪れる。そんな春になることを願わずにはいられない。

 こんなことを考えながら、いつものように雑木林を散策した。日差しが心地よく、これなら立春という気分になる。穏やかな日差しに誘われて散策している人も多い。装いもさまざまで、ダウンジャケットを着ている人から半袖姿の人もいる。この季節によく見る光景だ。
 立春とはいえまだまだ寒い日が続く。今日のような穏やかな日は珍しいのかもしれないが、立春を肌で感じとれる暖かさは嬉しい。装いの極端な違いも季節の変わり目ならではだろう。
3年続いたコロナ禍も気持を切り替えて春に繋げたい。